ランブル_ファーストビュー

カフェ・ド・ランブル(銀座)

本当においしい珈琲を飲んだことがありますか?

スターバックスやタリーズ、ドトールといったチェーン店の進出により、300円程度で、誰でも安くコーヒーが飲める時代になりました。

最近では、コンビニエンスストア(コンビニ)でも100円程度でコーヒーが飲めます。

しかし、その一方で、本物の「珈琲」が飲まれなくなってしまったのかもしれません…。

 

多くの人が好んで飲むのは、フラペチーノやモカ、バニララテといった甘い飲み物です。これらは、ほどんどがミルクと砂糖でできている飲み物です。

中身は30CC程度のエスプレッソをミルクで薄めてシロップをかけたものです。極めつけにホイップクリームまで乗っかっているものもあります。

コーヒーではなく、エスプレッソを飲む機会が増えているのです。

 

コーヒーブームの背景

昔は、コーヒーと言えば「喫茶店で飲むもの」だったのではないでしょうか? 1杯600~800円出して飲むのが、当たり前だった時代がありました。

1980年代の喫茶店ブームには日本国内には約15万件の喫茶店が存在していました。しかし、2000年代に入ると、ほぼ半数の7万件程度まで減少してしまいました。背景として、今まで「テーブルサービス」が主流だった喫茶形態に対して「カフェスタイル」と呼ばれる、セルフ販売形式のドトールが誕生しました。

1900年代には、スターバックス(スタバ)やタリーズといった「シアトルスタイル」と呼ばれるカフェがブームになりました。個人経営の喫茶店業態は、カフェブームの波におされ、完全にシェアを奪われてしまい現在にいたります。

 

しかし、そんな減少傾向にある中で、銀座で大繁盛している、超が付くほど老舗の喫茶店があります!

“珈琲だけ” をウリにした喫茶店です!

1948年から、今も続く老舗「カフェドランブル」です。ここの珈琲を飲まずしてコーヒーは語れません!

60年以上、珈琲だけにこだわり続けたオーナー関口一郎さんのお店。

安価で飲むコーヒーが主流な時代に、今も変わらず人気を誇る理由は何でしょう?

「最高の珈琲」を飲みに行ってきました!

日本の「珈琲文化」を代表する喫茶店「ランブル」

ランブル_外観

1970年代までは、西銀座にお店があったようですが、隣接するお店の火災により取り壊され、現在の銀座8丁目に移って来たとのお話です。

とてもおしゃれな店構えで銀座のハイカラな雰囲気を、かもし出しています!

 

ランブル_内装

14時ごろ来店しましたが、店内は満席状態でした。

席はテーブル席とカウンター席があります。店内もよい雰囲気です!まさに老舗の喫茶店といった感じです。

決して広くはありませんが、それがまた、よい雰囲気を出しています。ここでは「コーヒー」ではなく「珈琲」と言った方がしっくりきます。

 

日本人のお客さんだけでなく「ランブル」は外国人観光客にも、とても人気があるようです。

カウンターに座っているのは、日本人のお客さんでしたが、テーブル席に座っているのは、全員外国人でした。台湾の方が多かったように思います。

トリップアドバイザーで「カフェ・ド・ランブル」を調べたところ。確かに、高得点ををあげているお店でした!

 

日本は、アジア圏で初めてコーヒー文化が生まれた国だということもあり、アジア圏内から、日本にコーヒーの技術を学びに来たり、日本でコーヒーを飲むことを目的に旅行にくる方も多くいます。

まさに、カフェドランブルは、日本の「珈琲文化」を代表する喫茶店だといえます。

カフェ・ド・ランブルのメニュー

ランブル_メニュー1

ランブルでは、他では飲めない「珈琲」が楽しめます。熟成豆の珈琲は普通のお店ではまず飲めません!

「豆は、長年寝かせると美味しくなるという事実がある」という関口オーナー。豆によって美味しくなる年月は異なるそうです。

熟成豆は味に深みが増し、独特な旨味が現れるのです。

そんな熟成豆をユニークな飲み方で楽しめるのもまた「カフェドランブル」の特徴です。

メニューを見ても、さっぱり分からなかったのですが、店員さんが丁寧に教えてくれました。

しかも、この店員さんは英語も、りゅうちょうで外国人の方にも丁寧に説明していました。

熟成豆が香る、最高級の珈琲!

ランブル_カフェノワール

「カフェ・ノワール」というブレンドコーヒーを頼みました。ミルクを入れずに飲む「カフェ・ノワール」は、さっぱりとした、苦みと酸味のバランスのとれたブレンドコーヒーです。

香りも最高です!珈琲の香りを、目をつぶって鼻に吸いこむ “この瞬間” が、珈琲が好きな人にとってはたまらない瞬間なのです!

 

珈琲のおいしいお店とチェーン店との違いは、出てくるときの温度です!

チェーン店などで使われている、大量にコーヒーを落とすドリップマシンを使うと100度近い熱湯で豆にストレスをかけながら淹れるので、カフェインも多く抽出されてしまいます。

スターバックスのようなチェーン店では、ミルクを入れることと、持ち歩くことを考慮して、あらかじめ少し熱めに温度に設定されています。

ドリップマシンでは大量にドリップをするため、必ず保温しなければいけません。淹れたてはおいしいかもしれませんが、長いこと保温を続けるとコーヒーの酸化が進みます。焼け焦げた味も混ざり、まずいコーヒーになってしまいます。

味も悪くなりますし、長時間放置されたコーヒーは体にもよくありません。

しかし、珈琲のおいしいお店は、一杯づつ注文が入ってから入れるため、香りも、味も、温度も最高の状態で味わうことができます。

 

ランブル_ランブレッソ

もう一つ頼んだのは、低温で抽出した濃厚なアイス珈琲「ランブレッソ」です。名前からすると、圧力をかけて抽出したのでしょうか?

これは、初めての味です!濃縮されたオールドビーンズの味が、なんとも言えないうま味を出しています。

口当たりは、モッタリとした感覚が広がりますが、決して脂っぽいわではありません。

オールドビーンズ独特の鼻に抜ける香りがなんとも言えません。どこかラム酒のような印象もあります。

 

ランブル_ランブレッソUP

おちょこのような小さなカップで、ちびちびと味わいながら過ごす時間がたまらないです。

ここまで、香り高いコーヒーはなかなかありません。香りと、味わいから、豆の熟成方法と焙煎に、とことんこだわっているのが伝わってきます。

カップにも年代を感じます。このカップも、お店の雰囲気にとてもあいます。全てひっくるめて、老舗の雰囲気をかもしだしている素敵なお店です。

 

ランブル_豆

自家焙煎の珈琲豆も売っています。購入して自宅で楽しむのもよいかもしれません。

 

味も香りも最高です!個人的には、カウンターに座りたかったです。カウンターに座れば、実際にドリップしているとこも見られますし、いろい話を聞いてみたかったです。

喫茶店業態が、減少傾向にある中で「カフェドランブル」が今もまだ変わらない人気があるのでしょうか?

「最高級の珈琲が飲める」というのが一番の理由だと思います。しかし、珈琲の味だけではなく、他の喫茶店との大きな違いは、外国人観光客を巻き込んだインバウンドマーケティングに成功しているお店だということではないでしょうか。

勝手に「ランブル」の戦略を読む!

  • 古さをウリにした老舗コンセプトの確立!
  • 外国人観光客に対応したスタッフの確保!
  • 専門店化することで珈琲好きな顧客層だけに絞る!

長く成功しているお店には、成功しているだけの理由があるのだと感じます。古きよきを守りつつも、時代を先読みしてきたのだろうと思います。

珈琲へのこだわりも、お店の経営も、どれをとっても “あっぱれ” です!

 

ごちそうさまでした!

 

カフェ・ド・ランブル 店舗情報

ご紹介のお店 カフェ・ド・ランブル
営業時間 [月~土] 12:00~22:00(L.O.21:30)
[日・祝] 12:00~19:00(L.O.18:30)
定休日 無休
アクセス 銀座線「新橋駅」1番出口から徒歩5分
銀座線、日比谷線「銀座駅」A4出口から徒歩6分
JR新橋駅銀座口から徒歩7分
住所 東京都中央区銀座8-10-15 SBM BLDG 1F